2005年07月12日

ロンドンのテロ。今一度考えてみよう。





<イスラムはなぜそんなんなのか>
 イスラムと一口にいってもさまざまな民族がいる。アラブ・トルコ・イラン・イラク・パキスタン・アフガン・アフリカの民族・ユーゴの最近のボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争で迫害された人々。タイ・ベトナム・ラオス・カンボジア・ミャンマーの仏教国とインドを除いた東南アジアのほとんどの国の人々。なんとアメリカにも昔からいる。キング牧師よりも過激だった黒人運動家マルコムX、かつてのカシアス・クレイである元世界へヴィ級チャンピオンのモハメド・アリ、あのアトランタ五輪で聖火点灯腕震えながらやってたヒト、あれは病気なんだけど、放送中のゲストのばかタレントが「あの人感動して腕がフルエてるう」っていったのは「ばかかお前」なんだけど、そんなことはどうでもいいてすね。あ、そうそう格闘探偵団バトラーツのモハメド・ヨネはきっと違うとおもいます。これもまたまたどーでもよかったね、失敬失敬。
 なぜイスラム原理主義過激派はアメリカをそんなに憎むのか?
 基本的にイスラム教徒はアメリカに代表される西欧キリスト教文明を憎んでいる。なぜか?



1)宗教的近親憎悪:
 ユダヤ教、そしてその系列のキリスト教、そこまではなんとなく関連わかるでしょ。ユダヤ教の旧約聖書にキリスト教の新訳聖書ってぐらいだから。そしてじつはアッラーの神・コーランのイスラム教も実はユダヤ・キリスト教の兄弟なのである。ポイントは一神教。唯一の神を信仰していること。生まれた場所がとれも中東であること。それは何を意味するかというと。その場所はそういう宗教が生まれやすい場だったということね。イスラム教はキリスト教よりも何百年も遅いけど、創始者である「神の啓示を受けた」とされるマホメット(読み方によってムハンマド/モハメド)はスタイルに関して無意識の中で先行二宗教に影響を受けたのは間違いない。それだけ一神教というのは世界的にみてもその地域独特の産物なのだ。「神の前ではすべての人は平等」とか教義も共通点がある。でも、一神教だから神は自分の神しか認めない。平行に流れる二つの川みたいなものなわけ。そしてそれらは決して交わらない。
 2)昔のライヴァル関係その1:
 ライヴァルといってもこれは陸上競技のそれではなく格闘技のライヴァルね。要するに殴り合い・ケリ合いの歴史です。十字軍って聞いたことあるよね。これはまぎれもなく宗教戦争なわけです。お互いの聖地奪還戦争を何度もやっている。お互いにお互いの領土深く深く侵攻して略奪・殺りくの限りを尽くしている。そんな言葉にならないくらいの恨みがある。そんなことが二千年ほど前からある。
 3)昔のライヴァル関係その2:
こっちは陸上競技的。栄光が絡んでいる。かつてイスラムの国は栄えていた。ペルシャなんて国きいたことあると思うんだけど、ヨーロッパ以上に東方(中国諸王朝)と西方(ヨーロッパ)の中間地点を支配していたイスラムの王朝は交通・貿易の中心で富が集中して栄えた。シルクロードの出発点ね。イスラムの国を通って東西の文化が混ざりあった。近代の幕開けのための三種の神器である「火薬・羅針盤・活版印刷」もイスラムの国があったからこそ世界が共有できた。文化的にもヨーロッパとイスラム世界はなんと遜色もない。「アラビアン・ナイト」なんて素晴らしいでしょ。チグリス・ユーフラテス川のメソポタミア文明なんて今のイラクの地に栄えた。そのなんの遜色もなかった二つの世界に格差が生じたのが皮肉にもその三種の神器がイスラム世界経由で中国からヨーロッパへ伝わったことが大きな原因になるのである。そうその瞬間からヨーロッパは一足先に近代への変貌、そして世界探検・世界征服/植民地化へ、帝国主義へと進んで行くのである。それが現代の貧富の差の大きな要因だっつうのはわかるよね。
 4)イスラエルとパレスチナ
 対キリスト教・対ヨーロッパという意味でもイスラム世界は意識の上で結束を強めてくるなか、20世紀になるとヨーロッパからユダヤ人が現在のパレスチナに戻ってきはじめる。聖地があるからだ。ところでこの聖地だけどユダヤ教・キリスト教・イスラム教の聖地が見事にダブっているのには驚かされる。同一の場所なのだ。同じHOLY ROCKに三つの宗教の聖地がある。もっとも古い宗教はユダヤ教だからそれが優先されるべきだと思うかもしれない。しかしユダヤ教徒は、ローマ帝国によって、自分たちがキリストを殺した黒幕でありながら、一旦国教となってしまうと異教であるユダヤ教を迫害して、しかし殺す代りにその場所から追い出してしまう、という目にあわされるのだ。キリストを殺したユダヤ教徒がどこかで生きていることで、キリストの実在を確認するという倒錯した考えに基づいての政策なんだけど、なんやねんそれって感じでしょ。そんなこんなで1500年ほど国を持たないユダヤ教徒たちが帰ってきた時にはそこは完全なるイスラム世界になっていたというわけ。しかしイギリスとの密約で第二次大戦後にイスラエルを建国する。しかしこの時イギリスはパレスチナのひとびとにも密約をしていたわけ。にもかかわらずイスラエルは強引に建国。しかし大国との密約があったとしてもよくそんな異教徒に囲まれた危険な場所に帰ってくるね。その理由は、しかし、やっぱり、聖地があるからなのだ。そこまでの宗教の力というものはそーゆー点ではアホなぼくたちにはわっかんないな。よっぽどイギリスにうまいこと利用されたのかな、などと俗っぽいことを考えてしまう。実はそれこそがイギリスの狙いでもあって、オスマントルコが第一次大戦まで中東におけるイギリスの覇権の邪魔でしょうがなかった、それでイギリスはオスマン帝国なきあとも中東がイスラム一色になるのを避けるために異教のイスラエル建国の密約をしたわけだ。いけないセックスを悪いオトコに教え込まれて、もうやめようと思いながらも電話がかかってくると理性ではわかっててもカラダが疼いてつい出て行ってしまうオンナのひとみたいだね。いや宗教者と聖地のたとえなんですけどね。とにかく強引に国をつくっちゃった。その結果、そこに千五百年以上住み着いていた人々は「難民」となった。イスラエル国内の何ケ所に囲い込まれてそこで暮らさざるを得なくなった。これがパレスチナ難民。イスラエルとパレスチナは4度の全面戦争、ほぼ毎日の小競り合いをやってる。3世紀にローマによって追い出され千五百年以上も世界をさまよっていたユダヤ教徒と千五百年以上住み慣れた土地を追い出されたパレスチナの人々。どちらも大国の都合という当事者にとっては涙も出ないような悲劇だが、これがパレスチナ問題と云われるものだ。その後イスラエルはアメリカが支援を始める。なぜか?ユダヤ人に天才とか事業の成功者が多いっちゅうのは知ってるよね。迫害され続けたユダヤ人がアメリカという新しい国で生きやすいってのもわかるよね。伝統も差別もない。ヒットラーの弾圧がそれに拍車をかけた。アメリカの大金持ち、政治・経済の中枢はユダヤ人が占めている。今回の貿易センタービルのオーナーだってロックフェラー家だ。そのユダヤ人の国イスラエルには援助しないわけにはいかんよね。イスラエルはアメリカと繋がっているんじゃなくて、アメリカの中枢と繋がっているわけだ。アメリカはODAという制度(開発援助のための資金。これは実は日本が一番東南アジアなどの発展途上国などのために貢献してる)を利用してイスラエルを援助してきた。おかげで軍の装備はイスラエルかなりのものだ。逆に難民のパレスチナ人は軍備にかけるお金なんてない。国を突然誰かの都合で追われるってことがどういうことなのか。こないただのユーゴの内戦が記憶にあたらしいけど、今まで住んでいた慣れ親しんだ場所を身の危険から離れなきゃいけなくなっちゃう。そんな情けないことはないよね、きっと。仕事も知人もなくし、もっと悪い場合家族もなくし、日本はそう言う意味では島国で助かってる。フビライにも侵略されなかったわけだからね。で、装備バッチリのイスラエル軍に対して、貧弱な武器しかないパレスチナ人たちはしだいに存続に関して危機感を持ち出す。だってライフル撃ったらミサイルが返ってくるんだもん。コドモたちなんか「石」投げてる。コドモたちも男女問わず兵士になる。難民キャンプの中で銃の扱い方を学ぶ。だってそんなことくらいしかないのよ。オトナがやってることといえば戦争なんだからね。
ところで、社会的弱者が生き延びるためには一体何が必要かってこと考えたことあるかな?
 一番大切なのは、それによってプライドをもたらす心の拠り所だと思う。集団としても劣勢なんだからその「心の拠り所」はその集団の結束力をも強化しなければいけない。で、パレスチナ人にはそれがあったわけ。何かというと「アッラーの教え」なわけです。もとからそれはあったものだけどより大きな必要性がそこには生まれてくる。そのパレスチナの実状は1970年代は社会主義とも結びつき、世界同時革命を唱えていた日本赤軍もその考えに同調し、こないだ帰ってきた重信房子氏を中心にした一派はパレスチナ難民にシンパシーを感じて難民キャンプで一緒にくらしてたんだよ。当時のゲリラの一人「岡本公三」なんて人はロッド空港で機関銃の乱射をして何十人も殺したが、アラブ世界では英雄なわけなのよ。そうテロの先輩には幸か不幸か日本人もいるのだ。でね、そんなライフル撃ったらミサイル飛んでくるような状況の打開策(戦争としてのだよ)というのがテロリズムなわけ。戦争においてはこれはありえる話。「弱者の最後の手段」といえるでしょ。テロリズムはパレスチナ・ゲリラの代名詞だったわけ、つい最近までは。
 つまりパレスチナvsイスラエルというのが地域紛争でもあるがイスラムvsキリスト代理戦争の意味合いもあったというわけ。
 5)湾岸戦争とイスラム原理主義の台頭:
 テロが貧者の最後の手段であることは今云った。主にパレスチナ・ゲリラがよく使う手だということもわかった。80年代、社会主義が硬直化して崩壊寸前の頃はそんなにテロはなかった。比較的幸福な時期だったと思う、世界的にも。そして90年代になって湾岸戦争が起こる。 
 イラクのサダム・フセインがクウェートの石油を狙って侵攻したことに対する国連安全保障理事会の決議に基づかないアメリカ主導の多国籍軍(国連軍ではないとこに注目)による制裁だったわけだが、わずか24時間で多国籍軍はクウェートを奪還した。その後の駐留で多国籍軍は150人が死亡したが、それに対してイラク人は軍人・一般人込みでなんと100000人が殺された。10万人よ。使った爆弾もナパーム弾・気化爆弾・クラスター爆弾・ウラン劣化弾。これらの兵器がただ核爆弾という名前がついてないだけのむちゃくちゃエグイ兵器です。土地のへこみを生きた人間で埋めて地ならししたり、これはフセインではなく米軍がやったこと。こういうのってメディアはちゃんと伝えないんだよなあ。でも今はインターネットがある。真の機密情報はインターネットにはないが、こんなことはある意味知っててもいいしネット上ですぐアクセスもできる。じゃあ知ることができるのに知らないですませてTVで見たことだけをベースにエラそうなこというのはやめないといかんね。怠惰ってことになるよね。
 中東ではサウジアラビア・アラブ首長国連邦・クウェートが原油によるお金持ちであとの国はみんな結構貧しい。お金持ちの国はまあだいたい西側先進国志向になっていく。そこには贅沢のサンプルと贅沢でなくとも近代の考え、つまりポップ文化があるからだ。主にアメリカ文化がそうなると流入してくる。まあ日本や韓国みたいなものかな。しかし、貧しい国はそんなことができないから、普通は一般の人たちはやっぱちょっとくやしいわけだよ。いーないーなって。それは今の中国を見るとわかる。開放政策後の突然の物欲の爆発。同時にモノが豊富になるということは、悲しいことに人間がなぜか下品になっていくよね。お金がらみの犯罪も増える。オンナはきれいになっていくし、開放的にもなっていくが。関係ないけど今の日本のオンナのひとたちのその後何が待ってるのか、オッサン化の後・・・なんてちょっと心配しているオトコ一名ここにいるが、ま、それはどーでもいーとして。
 でね、湾岸戦争でとりあえずフセインを超ギャフンといわせたあとも、どーもこのおやじは信用できんっちゅうことでさらにサウジアラビアに米軍が駐留する。このことがイスラム世界のなかの真面目に宗教やってるひとたちを「ん?」ってさせたわけ。
 そもそも歴史というのは1980年代まではそのベクトルがおおよそ決まってた。先進諸国がリードして他の国もそれを目指してって。ところが先進諸国つまり欧米日にかげりが出始め、それはあっという間に広がり
、そのベクトル自体がダメなんじゃないの?って感じになってきたでしょ。地球環境に関する関心も高まり、絶対この人口爆発が続くともうすぐ地球のキャパ超えるって今じゃ小学生でも知ってるよね。同時に欧米諸国がやってきた方法じゃその他の国はやってけないんじゃないか、そもそも資源も有限であってそれも先進国に取られちゃう可能性が高いし、その方法そのものが間違ってたんじゃないかっていう、これも一般的な考え方でしょ、みんなが共有できる。そこで自分達のオリジナルな文化に目を向けてみる。おれたち日本人だったらお米を見直そうぐらいしかないかもしらんがイスラム世界には千年以上も社会で機能しているイスラム教がある。実はイランがスンニー派のホメイニ師によって79年に行ったイラン革命が実はそれだったわけ。今はすこしこちら側に戻ってきてるがかなり衝撃的なできことだよね。コーランの教えによって国を治めるなんてさ。中世にタイムスリップってことなのよ、これ。日本でいえば今日から鎌倉時代の生活をしないとダメ、みたいなことね。そんなことがきっかけでイスラム世界のワカモノたちの中にイスラム教をもっとマジで勉強してみるかという人が出てきた。どこで勉強するかというと大学です。神学部で勉強する。あのラディーンも神学部の大学院生だ。同い年ってのがまたちょっと気にはなるんだけど。
 で、お勉強すればするほど、きっとこの人たちはムカついてくるのね。若いインテリ特有の思考に幅がないことも手伝って先鋭化してくる。ただ冷静に考えたとしても、このイスラム世界を「根本から」救うには欧米のすべてを排除して、アッラーの教えに従って酒も飲まず、妻は4人ほどめとって、戒律に忠実に生きるしかないぜ、という結論に達する。これがイスラム原理主義者といわれる人たちなわけ。その原理主義者たちに、サウジに駐留してる米軍の存在がまゆ毛ピクッときた。聖地メッカのある国になんで異教徒がエラそうな顔しておんねん。米軍には女性兵士もたくさんいて、なんやあのおんなたち、肌を露出して、イスラムの土地を穢しやがって、とまるで後半などは同い年でもおれとはまったく反対の、まゆ毛下がるとこが片ッポ上がる、なんて反応になっちゃったわけ。そんな中イスラム国であるアフガニスタンでその原理主義者たちのグループがほぼ全土を占領して国を乗っ取っちゃう。女性は行動がものすごく制限される。仏像壊したりして、なんつっても原理主義だから異教徒のものがあるのがもう許せんわけね。その中の過激なグループがあるときパレスチナ人のテロの拡大解釈をして、それを通常の戦法にしようとしていること、それが端的・超悲劇的にあらわれたのがこのアメリカ襲撃だと思う。そのベースには湾岸戦争で起こった信じられないような、戦争というより一方的な大虐殺といってもいいようなアメリカの野蛮な振舞いと、それに対するイスラム世界の悲しみと屈辱感、それにどうやってもかなわないそのすごすぎる軍事力に対する「普通の闘い」に対する無力感がある。

 ただこうなっちゃうと、ブッシュはその意気込みとは裏腹に旗色悪い。テロは神出鬼没だし、変な言い方だが、そのコスト・パフォーマンスは死ぬほどいい。ターゲットを捕らえることができるのか。そしてそれが根本的解決になるのか。アメリカ人が盛り上がってることがぼくは一番戦慄だ。原理主義者過激派のクールネスとそれによる確信犯に、逆に狂気で挑もうとしているように見える。一旦火がついたら湾岸戦争の時よりもひどい事態が待っていると思う。テロもそうだが、大義のある一方的な虐殺行為もまだ間に合うんだったらなんとかそれを止めさせることができないんだろうか。それは全世界の理性のある人々の無力感となってほんとにバカで無知だけしか元気がないというような、今の日本のような社会が全世界に蔓延しちゃうぞ。
posted by おれ at 13:54| Comment(0) | TrackBack(0) | world/globe | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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